田舎町で起こる凄惨なイジメと復讐劇を描いたなかなか壮絶な漫画です。
イジメ、復讐を題材にしていることもあり、グロテスクな描写や表現がちょいちょい出てくるので、苦手な方はあらかじめ心の準備を((゚Д゚))ヒィー
アマモも苦手ですが、ついつい一気読みしてしまいました。
閉鎖的なコミュニティーの中、ちょっとしたきっかけで狂っていく人々のおぞましさがめちゃくちゃ怖いです…!
ミスミソウ、あらすじ
過疎化の進む田舎町、今年で廃校になる大津馬中学校
父親の仕事の都合で東京から転校してきた野咲春花はイジメを受けていました…
わずか十数人の閉鎖的なクラスの中で日に日にエスカレートするイジメ、
必死に耐え、家族に心配をかけまいと気丈に振る舞う春花
卒業まであと2ヶ月。それまで我慢すれば…
しかし、遂にイジメが越えてはいけない一線を越えてしまいます。
絶望の末に復讐の鬼と化す春花と、さらに狂っていくクラスメイトたち…もう誰も後には引けない!
血で血を洗う復讐劇の果てに待つのは。。
“三角草 − 厳しい冬を耐え抜いた後、雪を割るようにして咲く小さな花”
彼女に春は訪れるのでしょうか…
注目ポイント
エスカレートしていくイジメと、必死に耐える春花
こんなことなら学校に行かなくても、、って思っちゃいますけど、家族に心配をかけたくないんですね(ノ_<。)
そんなことは露知らず、イジメっ子sのタガは次々と外れていきます…!
イジメっ子s
転校生である春花に牙を剥くクラスメートたち。“最後の卒業生”として奇妙な連帯感があるようです…
憧れの東京から来た春花に執着する子。自分がイジメられるのを恐れて春花に矛先を向ける子。イジメられた過去を持ち、立場は違えど中学生活をやり直そうとする教師。
彼らの間でも歪な人間関係が渦巻いて事態はどんどん深刻に、、!
どんどん狂っていく彼らに狂気を感じずにはいられません!
靴や机がなくなるのは日常茶飯事、ゴミ溜めに突き落とされることも…
出典:ミスミソウ【第1巻】
そんな事までするのか…見るに耐えませんね(ノ_<。)
春花の味方は…
イジメを受ける春花の心の支えとなるのは、、
まずは家族ですが‘イジメられているから助けて’と家族に簡単に言えるはずもなく、春花は家族の前では気丈に振る舞います。
出典:ミスミソウ【第1巻】
それでも妹の“しょーちゃん”は春花に元気がないことに気づいているようで、幼いながらも姉の春花を元気づけようとしてくれて…健気すぎる(ノ_<。)
このお姉ちゃん大好きなしょーちゃんや両親のいる家が数少ない安らぎの場となっているんですが、イジメの矛先はついに家族にまで……
出典:ミスミソウ【第1巻】
また、生徒・先生ともに狂った状況の春花のクラスですが、一応味方もいるんです!
それが相葉くん!他のクラスメイトと馴れ合わず、イジメを咎めるナイスガイ(d´∀`*)グッ!
帰り道にたまたま出会っては、春花にミスミソウの事を教えてくれたり、趣味のカメラを勧めてくれたりと春花と相葉くんの距離も徐々に近づいていきます!
味方がいるかいないかじゃ大きな違いですよね(゚ー゚)(。_。)ウンウン
相葉くんがいるだけで抑止力になる!(もちろんイジメる側はそれを避けてイジメようとするんですが((´д`)) ブルブル
あとは、よかった、この学校にもまともな人いたんだ!っていう不思議な安心感も、、、本当に心強いです!
まとめと感想
メインは復讐劇ですが、イジメ被害者の絶望的な孤独感や、イジメをしたりそれを黙認するコミュニティーの歪んだ様子が嫌というほど良く伝わってきます。
現実に多くの被害者、犠牲者が出ているイジメ問題
その恐ろしさを知る上でも有意義な作品かもしれませんね、、
また、あとがきではこの作品に対する作者の思いに触れられています。
ミスミソウはひとつひとつが小さく、目立つ花ではありません。
そのどれもが様々な個性を持ち、
必死になって小さな花を咲かせます。
それらを慈しむ気持ち、人間に向けることを忘れないで欲しいと思い、
この作品を描きました。
引用:ミスミソウ、あとがき
思いのほか真面目な感じになっちゃいました(゜ー ゜)
スカっとする復讐劇ではなくて、ほんとにドロッドロな感じの負の連鎖劇ですが、一読の価値アリです!
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